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寒い時期の手の衛生2024.03.06

皮膚の構造と手荒れのメカニズム

皮膚の表面は、皮脂膜によって角質層の水分蒸散を予防し、外的要因から皮膚を守っています。皮脂膜は皮脂腺から出る皮脂と汗腺から出る水分などで構成され、皮脂膜が取れると角質層の中の水分が消失します。石鹸と流水による手洗いは手指表面の皮脂膜を落とし、水分の蒸発を促進します。乾燥した手指をそのままケアを行わずに手洗いを繰り返していると角質層のバランスが乱れ、保水力が失われてしまいます。その結果、皮膚のバリア機能は破綻し、角質硬化が進み乾燥はさらに悪化。ひび割れや痒みなどの症状が出ます。手荒れは①季節の影響 ②合成洗剤の影響 ③体質 ④年齢・性別・体調の4つに大きく関係してきます。

手荒れが手洗いに及ぼす影響

手肌が荒れた状態になると、皮膚表面の凸凹が大きくなります。また、ザラザラになるため、手洗いにより細菌やウィルスを除去することが難しくなります。特にウィルスは非常に小さく、皮膚の指紋やシワなどに入り込むため、皮膚の状態によって手洗いによる細菌・ウィルスの除去効果は大きく違ってきます。食品関連従事者は手洗いの頻度が高いため、手荒れを起こしやすいので、作業後はハンドクリーム等を利用し皮膚の保湿に努めましょう。また、水仕事をする場合は手袋の着用を心がけましょう。

手荒れと黄色ブドウ球菌

黄色ブドウ球菌はヒト由来の食中毒細菌で、鼻や皮膚、毛髪、また傷口等に存在します。荒れた手は細菌類への抵抗力が激減するため、黄色ブドウ球菌が増殖しやすく、二次汚染による食中毒の原因になりかねません。

黄色ブドウ球菌は増殖するときにエンテロトキシンという毒素を生み出し、食中毒を引き起こします。エンテロトキシンは熱に強い為、100℃で30分加熱しても無毒化されません。黄色ブドウ球菌による食中毒を起こさせないためには手指のケアが重要です。

※「手荒れくらい」と軽視せず、手荒れがある場合には現場責任者に報告するルールを作る、休憩室や更衣室にハンドクリームを常備するなど、日ごろから予防に取り組むことが大切です。

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