ノロウィルスに対する備え2024.03.11
兵庫県内の飲食店、身近な姫路市内でもノロウィルス食中毒の事故が多く発生している今、日ごろからのウィルスに対する備えが非常に大切になってきます。
ノロウィルス食中毒の予防4原則は①「つけない」②「持ち込まない」③「拡げない」④「加熱する」です。
この4原則に従った具体的な対策として以下の5点を管理することが重要になります。
・手洗いの徹底 ・健康管理の徹底 ・施設内の消毒 ・汚物の適正な処理 ・加熱調理
近年は調理従事者が食品を汚染することで発生するケースも増えており、細心の注意が必要です。
本格的な流行の季節が来る前に、ノロウィルスの特徴と従業員の健康管理について確認しましょう。
【ノロウィルスの特徴】
■症状・・・感染から発症までの時間は24~48時間
嘔吐、下痢、腹痛、吐き気などの症状がみられる。
■大きさ・・・直径30~40nmと非常に小さく、細菌の数十分の1しかない。殺菌することが難しい。
(1nm=100万分の1mm)
■感染力・・・非常に強く、10個から100個程度の少量のウィルスで感染・発症する
■抵抗性・・・環境における生存性は他のウィルスと比較して非常に高く、食品では常温で3~4日間、4℃では1週間以上生存で
きると考えられています。また、乾燥にも強く2カ月程度は環境が汚染される可能性があります。
■増殖・・・食品内では増殖をせず、ヒトの腸管上皮細胞のみで増殖します。
感染すると大便からは10億個/g、嘔吐物からは100万個/g程度排出されます。
また回復後も2週間~1ヵ月程度ウィルスの排泄が続きます。
■不顕性感染・・・感染していても症状が出ず、無自覚のまま食品を汚染する危険性があります。
流行期には定期的に検便検査を実施することが望ましいです。
■殺菌消毒・・・ノロウィルスにはアルコールが効きにくく、次亜塩素酸ナトリウムが有効です。
中心温度が85℃~90℃で90秒以上の加熱も有効です。